制御と振動の数学/第一類/複素数値関数の Laplace 変換/Laplace 変換/Laplace 変換の基本的性質
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前章と同様に,次の基本的性質が成立する. を複素数値関数, を複素数とする.
複素数値関数の Lapalce 変換の基本的性質
Ⅱ とすれば, テンプレート:制御と振動の数学/equation
証明
第 1 段: が実数値関数のとき, テンプレート:制御と振動の数学/equation とすると,積分の定義から, テンプレート:制御と振動の数学/equation である.第 1 項を ,第 2 項を とおき,積分順序を交換すると,前章と同様にして[1], テンプレート:制御と振動の数学/equation テンプレート:制御と振動の数学/equation を得る.よって は再び積分の定義により, テンプレート:制御と振動の数学/equation となる.よって 前章と同じ関係式, テンプレート:制御と振動の数学/equation
ここで積分変数を と変更すれば,積分の基本的性質Ⅲにより[2], テンプレート:制御と振動の数学/equation を得る.これで が実数値関数のとき[3]証明ができた.次に,
第 2 段: のときを証明する.
テンプレート:制御と振動の数学/equation
であるから,第 1 段の結果と Laplace 変換の基本性質Ⅱを用いればよい[4].
このように,基本的性質が示されたので前章と同様に,微分方程式を解くのに必要な公式のすべてを導くことができる. 例えば,
微分 テンプレート:制御と振動の数学/equation など.これらはもちろん Laplace 変換の定義から直接導くこともできる.また,
移動定理 テンプレート:制御と振動の数学/equation などの証明も,前章と全く同様である.