解析力学 保存則の導出

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テンプレート:Pathnav ラグランジアンは物理系の全ての情報を担っているので、これを用いて様々な保存則を示すことが出来る。例えば、エネルギー保存則と運動量保存則が例として挙げられる。

エネルギー保存則の導出

エネルギーを

Epq˙L

で定義する。この表式とハミルトニアン

H=pq˙L

を見比べると、ハミルトニアンは系の全エネルギーに対応することが分かる。運動量の保存則はこのとき、

Et=t(pq˙L)=t(Lq˙q˙)Lt=ptq˙+pq˙tLt=(tLq˙)q˙+Lq˙q¨Lt=(Lqq˙)+Lq˙q¨Lt=LtLt=0

となり、エネルギーが時間的に保存することが分かる。ここで、4から5行目に移るとき運動方程式

LqtLq˙=0

を用いた。実際には、エネルギーの保存則は時間の原点を動かすことに対して物理系が変化しないことによる 。

運動量保存則の導出

運動量保存則は物理系全体を平行移動することによって、物理系の運動が変化しないことによる。このことを空間的一様性と呼ぶ。このときラグランジアンに含まれる全てのあるq について

qq+a,q˙q˙

となる変換をほどこしてもラグランジアンは不変でなくてはならない。このとき、

δL=δqLq+δq˙Lq˙=aLq=atLq˙=apt

が得られる。このときδL = 0 となることと見くらべると、

pt=0

となり、運動量が時間的に保存することが分かる。