初等数学公式集/確率・統計

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順列・組合せ

  • 異なるn個からr個を取る順列Permutation パーミテーション):
    nPr=n(n1)(n2)(nr+1)=n!(nr)!
    • 異なるn個からr個を取るとき、重複を許す場合の順列(重複順列):
      nr=nΠr
  • n個のもののうち、p1個は同じもの、p2個は別の同じもの、p3個はさらに別の同じもの、……であるとき、これらn個のもの全部で作られる順列:
    n!p1!p2!p3!pk! ただし、n=p1+p2+p3++pk
  • 異なるn個のものを円形に並べる順列(円順列):
    (n1)!
  • 異なるn個のものを(時計・反時計回り関係無く)円形に並べる順列(数珠順列) :
    (n1)!2
  • 異なるn個からr個を取る組合せCombination コンビネーション):
    nCr=n×(n1)××(nr+1)r×(r1)××1=n!r!(nr)!
    • 異なるn個からr個を取るとき、重複を許す場合の組合せ(重複組合せ):
      n+r1Cr=nHr
  • nCr=nPrr!
  • nCr=nCnr
  • nCr=n1Cr+n1Cr1
  • rnCr=nn1Cr1

確率

  • Aが起こらない確率(Aの余事象が起きる確率)P(A¯):
    P(A¯)=1P(A)
    • n回試行して、少なくとも1回はAが起こる確率 - n回試行して、1回もAが起こらない事象の余事象
      Pn(A)=1(1P(A))n
  • 条件付き確率 - ある事象 B が起こるという条件の下での別の事象 A の確率:
    P(AB) 又は、 PB(A)
    • 事象Bにかかわらず、事象Aがおこるとき、A,Bは独立と言い、P(AB)=P(A)となる。
    • 事象Bがおこるとき、必ず事象Aがおこる場合、AはBに完全従属と言い、P(AB)=1となる。
    • 事象Bがおこるとき、必ず事象Aがおこらない場合、AはBに排反、または、A,Bは排反と言い、P(AB)=0となる。
  • 事象A,Bが同時に起きる(すなわち積事象ABの)確率:
    P(AB)=P(AB)P(B)
    • 特に事象A,Bが独立、すなわちP(AB)=P(A)のとき:
      P(AB)=P(A)P(B)
  • 事象AまたはBが起きる(すなわち和事象ABの)確率:
    P(AB)=P(A)+P(B)P(AB)
    • 特に事象A, Bが排反、すなわちP(AB)=0のとき:
      P(AB)=P(A)+P(B)
  • 確率pで事象Aが起こる試行を独立にn回行うとき、事象Aがちょうどr回起こる確率(反復試行の確率):
    nCrpr(1p)nr

統計

平均値・分散・標準偏差

以下、この節では度数分布表の階級値をx1,x2,,xnとし、それに対応する度数をf1,f2,,fn、総度数をnとする。

  • 度数分布表からの平均値x:
    x=k=1nxkfkN
    • また、このときの分散s2と標準偏差s:
      s2=k=1n(xkx)2fkN
      s=k=1n(xkx)2fkN
  • ある階級値を仮平均aとし、階級の幅をc、仮平均からの偏差をcで割った数値をukとする (すなわちuk=xkac (k=1,2,,n))ときの平均値x:
    x=a+cu ただし、u=k=1nukfkN
    • また、このときの標準偏差s:
      s=csu ただし、su2=k=1n(uku)2fkN
  • 分散 V(X)=E[{XE(X)}2] について、
    V(X)=E(X2)E(X)2
  • 標準偏差 σ(X)について、
    σ(X)=V(x)
  • 共分散 Cov(X,Y)=E[{XE(X)}{YE(Y)}]について、
    Cov(X,Y)=E(XY)E(X)E(Y)
  • E(X+Y)=E(X)+E(Y)
  • E(aX)=aE(X) (期待値の線形性)
  • V(aX)=a2V(X)

X,Y の相関係数 ρ について

ρ=Cov(X,Y)σ(X)σ(Y)

確率変数 X,Y に対し、 P(X<a,Y<b)=P(X<a)P(Y<b) が成り立つとき、またそのときに限り、 X,Y は独立であるという。

X,Y が独立のとき

  • E(XY)=E(X)E(Y)
  • V(X+Y)=V(X)+V(Y)
  • Cov(X,Y)=0

確率分布・二項分布

  • 確率変数Xが値xkを取りうる確率がpkである確率分布の期待値E(X):
    E(X)=k=1nxkpk
  • 二項分布B(n,p)について、
    XB(n,p)P(X=r)=nCrprqnr
    ただしq=1pである。
  • 確率変数Xが二項分布B(n , p)に従う場合の平均値E(X), 分散V(X), 標準偏差σ(X):
     E(X)=np 
     V(X)=npq 
     σ(X)=npq

連続型確率変数・正規分布

  • 連続型確率変数の確率密度関数がf(x)であるとき、
    f(x)0
    P(aXb)=abf(x)dx
    f(x)の定義域が[α,β]αβf(x)dx=1
    平均:μ=αβxf(x)dx
    分散:σ2=αβ(xμ)2f(x)dx
  • 平均 μ ,分散 σ2 の正規分布 N(μ,σ2) に従う確率変数の確率密度関数 f(x)f(x)=12πσ2e(xμ)22σ2
  • n が十分に大きいとき、XB(n , p)ならば近似的に XN(np,npq)
  • 確率変数 XについてXN(μ,σ2) のとき、Z=XμσN(0,1)
    • p(u)=P(0Zu)=P(uZ0)
    • P(uZu)=2p(u)
    • P(Z0)=P(Z0)=0.5
    • P(|Z|1.96)=0.95
    • P(|Z|2.58)=0.99

標本調査

  • 大きさNの標本の確率変数Xについて、
    P(X=xk)=fkN
  • N=nのとき
    母平均:E(X)=μ
    母分散:V(X)=σ2
    標本平均:X=k=1nxkn
    標本分散:S2=k=1n(XkX)2n
  • 母標準偏差が不明なとき
    近似的にσ=S
  • 復元抽出の場合
    E(X)=μ
    V(X)=σ2n
  • nが十分大きいとき
    近似的にXN(μ,σ2n)
  • 母集団分布が正規分布のとき
    常にXN(μ,σ2n)
  • ある特性を持つ要素の個数がTであり、その母比率をpとするとき、
    標本比率:R=Tn
    TB(n,p)
    近似的にRN(n,pqn)
  • 母集団の要素の個数がMのとき、
    limNMX=μ(大数の法則)

区間推定

  • 母平均の信頼区間
    信頼度95%:[X1.96σn,X+1.96σn]
    信頼度99%:[X2.58σn,X+2.58σn]
  • 母比率の信頼区間
    信頼度95%:[R1.96RQn,R+1.96RQn]
    信頼度99%:[R2.58RQn,R+2.58RQn]
    ただしQ=1R

仮説検定

  • 帰無仮説をH0、有意水準をαH0の状況で事象が起こる確率をpとしたとき、
    pαならばH0を棄却する。
    p>αならばH0を採択する。
  • 第一種の過誤が起こる確率Pについて、
    P=α