電気回路理論/ブリッジ回路

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ブリッジ回路

右図のような回路をブリッジ回路(bridge circuit)という。ブリッジ回路は主に未知抵抗や未知インダクタンス、未知キャパシタンスの値を測定するために用いられる回路である。ここでは直流回路理論であるから抵抗に限って話を進めることにする。

ブリッジ回路に電圧vweを与える。このとき各抵抗に電流が流れるが、R1R3を流れる電流は等しく、またR2R4を流れる電流も等しい。これをそれぞれi13i24とすると、オームの法則より

vwe=(R1+R3)i13=(R2+R4)i24

が成り立つ。ここで、一番下の節点の電位を0Vとすると、R1R3の間の節点の電位v13と、R2R4の間の節点の電位v24はそれぞれオームの法則より

v13=R3i13=R3R1+R3vwe
v24=R4i24=R4R2+R4vwe

となる。ここでこの2つの節点の間の電圧vwy

vwy=v13v24=(R3R1+R3R4R2+R4)vwe=R2R3R1R4(R1+R3)(R2+R4)vwe

となる。

ここで、もしv13v24が同電位、すなわちvwy=0であるとき、

R2R3R1R4=0

となる。このときこのブリッジは平衡状態にあるといい、上式をこのブリッジの平衡条件という。

ホイートストンブリッジ

ブリッジが平衡状態にあるとき、仮にvwy間を導線で短絡したとしても、同電位であるから電流は流れない。そこでこの部分に検流計を接続し、抵抗の一つを可変抵抗とした右の回路をホイートストンブリッジ(Wheatstone bridge)という。この可変抵抗を調節することによって検流計の針が振れないようにできれば、そのときの可変抵抗の値R2と既知抵抗R3R4、およびブリッジの平衡条件を用いて、未知抵抗Rxの値を求めることができる。この様にして、ホイートストンブリッジは抵抗の精密な測定に用いられる。