JavaScript/Math/log10

Math.log10(x) は、引数 x の常用対数（底が10の対数）を返します。これは、x の値に対応する常用対数を返します。

• 引数 x が NaN の場合、NaN を返します。
• 引数 x が +0 の場合、-Infinity を返します。
• 引数 x が -0 の場合、-Infinity を返します。
• 引数 x が 1 の場合、+0 を返します。
• 引数 x が Infinity の場合、Infinity を返します。
• 引数 x が負の値の場合、NaN を返します。

例

常用対数を計算するプログラム

以下のプログラムは、ユーザーが入力した値の常用対数を計算します。

const f = p => {
  for (;;) {
    a = prompt(`${p}は何ですか?`);
    if (!isNaN(a) && a > 0)
      return a;
    alert(`${p}に、入力ミスがあります。 "${a}"`);
  }
}

for (;;) {
  const x = f("値");
  const log10 = Math.log10(x);
  if (!isNaN(log10)) {
    alert(`${x} の常用対数は ${log10.toFixed(3)} です。`);
    break;
  }
  alert("入力が大きすぎます。");
}

このプログラムでは、Math.log10 を使用して値の常用対数を計算しています。ユーザーが入力した値が NaN や Infinity の場合、適切に処理されます。

常用対数関数のグラフを描画するプログラム

以下のプログラムは、常用対数関数のグラフを描画します。

const canvas = document.createElement('canvas');
document.body.appendChild(canvas);
const ctx = canvas.getContext('2d');
canvas.width = 800;
canvas.height = 400;

const xScale = canvas.width / 10;
const yScale = canvas.height / 5;

ctx.beginPath();
ctx.moveTo(0, canvas.height);

for (let x = 0.1; x <= 10; x += 0.1) {
  const y = Math.log10(x);
  const canvasX = x * xScale;
  const canvasY = canvas.height - y * yScale;
  ctx.lineTo(canvasX, canvasY);
}

ctx.strokeStyle = 'blue';
ctx.lineWidth = 2;
ctx.stroke();

このプログラムでは、Math.log10 を使用して常用対数関数のグラフを描画しています。xScale と yScale は、グラフのスケーリングを調整するための変数です。

注意点

• 引数の範囲: Math.log10 の引数 x は、正の値でなければなりません。この範囲外の値を指定すると、NaN が返されます。
• 戻り値の範囲: Math.log10 の戻り値は、-Infinity から Infinity の範囲です。
• 精度: 浮動小数点演算の特性上、Math.log10 の結果には微小な誤差が含まれることがあります。

外部リンク

• ECMA-262::21.3.2.19 Math.log10 ( x )