「HTML Living Standard/math」の版間の差分
imported>Ef3 <math> 要素は、MathML(Mathematical Markup Language)をHTML文書に埋め込むために使用される要素です。MathMLは、数式や数学的構造をWebページ上で表現するためのXMLベースの標準です。<math> 要素は、数式を構造的かつ意味的に記述するための枠組みを提供し、Webブラウザでの数学表現を可能にします。 |
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2025年1月7日 (火) 02:12時点における最新版
math 要素
[[../math|<math>]] 要素は、MathML(Mathematical Markup Language)をHTML文書に埋め込むために使用される要素です。MathMLは、数式や数学的構造をWebページ上で表現するためのXMLベースの標準です。[[../math|<math>]] 要素は、数式を構造的かつ意味的に記述するための枠組みを提供し、Webブラウザでの数学表現を可能にします。
カテゴリ
- セマンティックコンテンツ
- 数学的コンテンツ
使用される文脈
[[../math|<math>]] 要素は、文書内で数学的な式や数式を埋め込むために使用されます。主に、計算式や化学式、物理法則などをWeb上で表現する際に役立ちます。
コンテンツモデル
[[../math|<math>]] 要素は、MathMLの数学的構造を表現するための親要素として機能し、他のMathML要素を含みます。例えば、数式や記号、式の構成要素(演算子や変数、関数など)を記述するためのMathML要素が子要素として挿入されます。
属性
- xmlns —
xmlns属性を指定することで、MathMLの名前空間を宣言します。通常、[[../math|<math>]] 要素にMathMLを埋め込む際には、名前空間の宣言が必要です。 - display — 数式の表示方法を指定するための属性です。
inline(行内表示)またはblock(ブロック表示)などを指定できます。これはMathMLをより柔軟に使うために役立ちます。
使用例
単純な数式
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML"> <msup> <mi>x</mi> <mn>2</mn> </msup> </math>
この例では、[[../math|<math>]] 要素内で二乗された x の数式を表現しています。[[../msup|<msup>]] 要素は上付き文字を定義し、[[../mi|<mi>]] 要素は変数名(ここでは x)を、[[../mn|<mn>]] 要素は数値(ここでは 2)を表しています。
分数の表現
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML"> <mfrac> <mn>1</mn> <mn>2</mn> </mfrac> </math>
この例では、[[../mfrac|<mfrac>]] 要素を使用して分数を表現しています。[[../mn|<mn>]] 要素は数値を表し、ここでは 1 と 2 の分数が示されています。
複雑な数式
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML"> <mrow> <mi>a</mi> <mo>+</mo> <mi>b</mi> <mo>=</mo> <mi>c</mi> </mrow> </math>
この例では、[[../mrow|<mrow>]] 要素を使って数式の項を並べ、[[../mo|<mo>]] 要素を使って演算子(ここでは + と =)を表現しています。このように、複数の数式要素を組み合わせることができます。
ルート記号
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML"> <msqrt> <mn>16</mn> </msqrt> </math>
この例では、[[../msqrt|<msqrt>]] 要素を使用して平方根の記号を表現しています。内部に [[../mn|<mn>]] 要素で数値 16 を挿入しています。
行内数式とブロック数式
MathMLは、行内またはブロック形式で数式を表示することができます。[[../math|<math>]] 要素は、CSSを使って表示方法を変更できます。
<p> この数式は行内で表示されます: <math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML"> <msup> <mi>x</mi> <mn>2</mn> </msup> </math> </p> <p> この数式はブロック形式で表示されます: <math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML" display="block"> <msup> <mi>x</mi> <mn>2</mn> </msup> </math> </p>
この例では、行内数式とブロック数式の違いを示しています。display="block" 属性を使って、数式をブロックレベルの要素として表示しています。
アクセシビリティの考慮事項
MathMLは数学的な内容をWeb上で効果的に表現するための強力なツールですが、アクセシビリティに配慮することも重要です。視覚障害のあるユーザー向けに、数式が音声で読み上げられるようにするためには、適切なアクセシビリティツールや支援技術が必要です。多くのスクリーンリーダーはMathMLをサポートしており、数式を音声で読み上げることができますが、MathMLの正確な使用が求められます。
関連する要素
- [[../mrow|
<mrow>]] - 数式の項をグループ化するための要素。 - [[../msup|
<msup>]] - 上付き文字(累乗)を表示するための要素。 - [[../mfrac|
<mfrac>]] - 分数を表示するための要素。 - [[../mi|
<mi>]] - 数式内の識別子(変数名など)を表現する要素。 - [[../mn|
<mn>]] - 数式内の数値を表現する要素。 - [[../mo|
<mo>]] - 数式内の演算子を表現する要素。 - [[../msqrt|
<msqrt>]] - 平方根記号を表現する要素。