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高等学校 地学基礎/地球の概観
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[[高等学校の学習]]>[[高等学校理科]]>[[高等学校地学]]>[[高等学校 地学基礎]]>地球の概観 本節では、地球の表面と大きさについて学びます。天文学者は地球の形をいろいろ考えて、調べてきました。そして、科学や技術の向上に伴って、地球の形がさらに詳しく分かるようになりました。 == キーワード[重要用語] == GPS(汎地球測位システム)・VLBI(超長基線電波干渉法)・地球楕円体・回転楕円体・偏平率 == 地球の表面 == 地球の表面は、約3割の陸地と約7割の海に分かれます。そして、海岸線から水深1~2kmまでなら大陸地域になり、水深2km以下なら海洋地域になります。大陸地域と海洋地域は、岩石の種類なども違います。大陸地域の中でも大切な資源(石油・石炭・天然瓦斯など)はなだらかな海底(大陸棚)に眠っています。 {| style="border:2px solid #D98032;width:100%" cellspacing="0" ! style="background:#D98032" |<span style="color:#ffffff">どのような違いが地球・金星・火星の表面に見られますか?</span> |- | style="padding:5px" |色々な高さが地球の表面にあります。その理由として、地球は岩と岩を押し合っているからだと考えられます(プレートテクトニクス)。一方、地球のような岩と岩の押し合いは金星・火星にありません。そのため、金星の表面はほとんど同じ高さです。また、火星もなだらかな起伏になります。 |} == 地球の形 == === 地球の形 === 古代ギリシャの哲学者達は、地球の形について様々な考えを持っていました。その中でもアリストテレスは地球球体説の考え方を示しています。地球球体説の考え方は次の通りです。 # 満月の時、地球が太陽の光を遮ると、地球の影も月に映ります。そして、地球の影が月を少しずつ覆っていくと、月も暗く見えます(月食)。この時、地球の影はどこから見てもいつもまるい形をしています。 # 北極星は夜になると真上に見えるようになります。南の方へ行けば行くほど、北極星は低く見えるようになります。逆に、北へ行けば行くほど北極星は高く見えるようになります。もし地球が平らだったら、どこにいても北極星の高さは変わりません。 # 船が島に近づくようになると、島の山頂が最初に見えるようになります。さらに近づくと、島の山全体が見えるようになります。もし、地球が平らなら島の山も最初から全部見えるかもしれません。 === 地球の大きさ === 古代ギリシャのエラトステネスは、地球の大きさを初めて計算しました。その計算方法は次の通りです。 # 夏至のお昼12時に、シエネとアレクサンドリアで太陽の位置を見ます。 # 太陽はシエネとアレクサンドリアでどのくらい高く見えるか測ります。 # シエネとアレクサンドリアまで何キロメートルあるか測ります。 以上から、角度の差と距離(弧の長さ)がわかると、地球の大きさが計算できます。つまり、円の一部分から全体の円周を求めるのと同じです。 {| style="border:2px solid #C84283;width:100%" cellspacing="0" ! style="background: #C84283" |<span style="color:#ffffff">計算式</span> |- | style="padding:5px" |<big>太陽のずれ÷円の中心角=アレクサンドリアとシエネの距離÷地球の円周</big> なお、文字式で示すと、 <math>\frac{\theta}{360}</math>=<math>\frac{\alpha}{\phi}</math> |} '''汎地球測位システム(Global Positioning System)'''を使うと、自身がどこにいるのかを正確に教えてくれます。汎地球測位システムは、人工衛星からの電波を受信します。この受信時間を測ると、自身と人工衛星の距離が分かります。 '''超長基線電波干渉法(Very Long Baseline Interferometry)'''を使うと、かなり遠い星の距離を正確に測れます。超長基線電波干渉法では、かなり遠くて明るい天体の電波を各地の電波望遠鏡で同時に受信します。電波は光と同じ速さで進むので、地球上のどこで受信するかによって、電波の到着時間にわずかな差が出ます。到着時間の差を測ると、電波望遠鏡と電波望遠鏡の距離が正確に分かります。 === 地球は楕円形 === 17世紀を迎えると、地球の形について様々な意見が出されるようになりました。クリスティアーン・ホイヘンス[オランダの天文学者]は、地球も同じように楕円形の形だと考えました。なぜなら、粘土で球の模型を作り、模型の中心に棒を通して、速く回すと球の模型が横に広がるからです。また、アイザック・ニュートン[イギリスの天文学者]は、計算から地球の形を求めています。その結果、地球の形は縦に短く、横(赤道周辺)で僅かに長くなると示されました。 地球の形が分かるようになると、地球は南北に長いと思われていました。しかし、フランス国内だと、狭すぎて正確には測れませんでした。そこで、フランス学士院は地球の形を知るために、赤道付近のペルーと北極圏のラップランドで緯度の差から南北間の弧の長さを測りました。調査の結果から、フランス学士院はアイザック・ニュートンの学説を正しいと証明しています。 このように、地球の形は、僅かに歪んでいます。なぜなら、地球も回っているからです。そのため、赤道付近が少し膨らみ、北極と南極付近が少しだけへこんでいます(回転楕円体)。このへこみ具合は偏平率(扁平率)で表します。この割合が小さいほど、形も丸くなります。偏平率の計算式は下のようになります。 {| style="border:2px solid #C84283;width:100%" cellspacing="0" ! style="background: #C84283" |<span style="color:#ffffff">偏平率</span> |- | style="padding:5px" |<big>偏平率=(赤道半径-極半径)÷赤道半径</big> なお、文字式で示すと、<math>f=\frac{a-b}{a}</math> |} 地球の扁平率の値はおよそ0.0033528です。 なお、一般に扁平率fと[[高等学校数学C/平面上の曲線#二次曲線の離心率|離心率]]εの間には<math>\varepsilon^2 = f(2-f)</math>のような関係があります。地球の離心率の値はおよそ0.0818192です。 == 資料出所 == * 新興出版社啓林館『高等学校 地学基礎』磯崎行雄ほか編著 2022年 * 浜島書店『二訂版ニューステージ地学図表』2024年度版 [[カテゴリ:高等学校地学基礎|ちきゆう の かいかん]]
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