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回路の解析法として、もうひとつ'''網目解析法'''(mesh analysis)と呼ばれる方法を紹介する。これは、回路の網目に着目し、KVLを用いて回路方程式を立てる方法である。 == 網目解析法 == ''回路図が無いため、しばらく記号で代用します'' <pre> ┌────R1────┬────R3────┐ │+ → │ → │ V ↑C1↓ R2 ↑C2↓ │ │- ← │ ← │ └─────────┴─────────┘ C </pre> たとえば上図のT形回路で考えてみよう。回路には2つの網目が含まれている。それぞれの網目を<math>C_1, C_2</math>とし、それぞれの網目の中を流れる電流を<math>i_1, i_2</math>とすれば、KVLより :<math>C_1: V - R_1i_1 - R_2(i_1-i_2) = 0</math> :<math>C_2: -R_2(i_2-i_1) - R_3i_2 = 0</math> の2つの方程式を得る。これを書き直せば、 :<math>(R_1+R_2)i_1 - R_2i_2 = V</math> :<math>-R_2i_1 + (R_2+R_3)i_2 = 0</math> となり、さらに行列を用いて :<math>\begin{pmatrix} R_1+R_2 & -R_2 \\ -R_2 & R_2+R_3 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} i_1 \\ i_2 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} V \\ 0 \end{pmatrix}</math> と書き直すことができる。 と書くことができる。右辺を閉路電圧源ベクトルといい、左辺の縦ベクトルを閉路電流ベクトルという。閉路電流ベクトルは各閉路の閉路電流を縦に並べたベクトルであり、閉路電圧源ベクトルは各閉路に含まれる電圧源を縦に並べたベクトルである。 これより各閉路電流は :<math>\begin{pmatrix} i_1 \\ i_2 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} R_1+R_2 & -R_2 \\ -R_2 & R_2+R_3 \end{pmatrix}^{-1}\begin{pmatrix} V \\ 0 \end{pmatrix}</math> によって求めることができる。 網目解析法はこの左辺の係数行列 :<math>\begin{pmatrix} R_1+R_2 & -R_2 \\ -R_2 & R_2+R_3 \end{pmatrix}</math> を機械的に与える。この行列の対角成分(第(''k'',''k'')-成分)は''k''番目の閉路に含まれている抵抗の和である。これを'''自己抵抗'''(self-resistance)という。また、この行列の非対角成分(第(''k'',''l'')-成分)は''k''番目の閉路と''l''番目の閉路の両方に含まれている抵抗の和に負の符号をつけたものになっている。これを'''相互抵抗'''(mutual-resistance)という。 したがって、この方法で自己抵抗と相互抵抗を求めることによって :<math>\begin{pmatrix} r_{11} & r_{12} & \cdots & r_{1n} \\ r_{21} & r_{22} & \cdots & r_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ r_{n1} & r_{n2} & \cdots & r_{nn} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} i_1 \\ i_2 \\ \vdots \\ i_n \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} v_1 \\ v_2 \\ \vdots \\ v_n \end{pmatrix}</math> の形の方程式を作ることができる。これを'''網目方程式'''(mesh equations)という。 もし回路に電流源が含まれていれば、その場合は[[../鳳-テブナンの定理|鳳-テブナンの定理]]によって等価電圧源に置き換えてから網目方程式を作ればよい。 まとめると、網目解析法を用いて回路の各閉路の電流を求めるには、次の手順を踏めばよい。 # 電流源が含まれている場合、鳳-テブナンの定理を用いて等価電圧源に置き換えを行う。 # 全ての網目の電流を<math>i_1, i_2, \cdots, i_n</math>とする。 # 各網目の自己抵抗<math>r_{kk}</math>、および各網目間の相互抵抗<math>r_{kl}</math>を求める。 # 各網目に含まれる等価電圧源<math>v_k</math>を求める。 # 網目方程式をつくる。 #: <math>\begin{pmatrix} r_{11} & r_{12} & \cdots & r_{1n} \\ r_{21} & r_{22} & \cdots & r_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ r_{n1} & r_{n2} & \cdots & r_{nn} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} i_1 \\ i_2 \\ \vdots \\ i_n \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} v_1 \\ v_2 \\ \vdots \\ v_n \end{pmatrix}</math> # 方程式を解く。抵抗の行列の逆行列をかけたり、クラメルの公式を用いたりすることで、機械的に計算することができる。 なお、これはかならずしも網目を用いなくとも、回路中の任意の閉路を用いて同様の方程式を立てることができる。その場合でも自己抵抗や電圧源ベクトルの計算法は同じであるが、相互抵抗は必ずしも負とならない。しかし、回路によっては適切な閉路を選択することによってより簡単に計算できる場合もある。 [[カテゴリ:電気工学]]
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