線型代数学/行列の対角化のソースを表示
←
線型代数学/行列の対角化
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
''n'' 次正方行列 ''A'' があるとします。 ''n'' 次正則行列 ''P'' を上手くとって、 ''P'' とその逆行列とをそれぞれ右と左から掛けて(このようにサンドイッチにすることを相似変換といいます)、 : <math> P^{-1} A P = D </math> のように ''n'' 次対角行列 ''D'' にすることを、行列 ''A'' の'''対角化'''といいます。対角化はできる場合とできない場合があるので、できる場合を'''対角化可能'''といいます。後に理由が明らかになりますが、対角化のことを'''固有値分解'''とも言います。対角化は固有値と非常に深い関係があるのです。 == 対角化可能であるための必要十分条件 == 定義式を成分で表示してみると、 : <math>P^{-1}AP = \begin{pmatrix} \lambda_1 & 0 & \dots & 0 \\ 0 & \lambda_2 & \dots & 0 \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ 0 & 0 & \dots & \lambda_n \end{pmatrix}</math> 両辺に左から''P''を掛けると: : <math>AP = P\begin{pmatrix} \lambda_1 & 0 & \dots & 0 \\ 0 & \lambda_2 & \dots & 0 \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ 0 & 0 & \dots & \lambda_n \end{pmatrix}</math> ここで、''P''を列ベクトル <math>\vec{\alpha}_{i}</math> を並べて表記すると :<math>P = \begin{pmatrix}\vec{\alpha}_1 & \vec{\alpha}_2 & \cdots & \vec{\alpha}_n\end{pmatrix}</math> となるので、定義式は次のように書き直すことができます。 :<math>A\vec{\alpha}_i = \lambda_i\vec{\alpha}_i\qquad(i=1,2,\cdots,n)</math> つまり、''P'' の構成する各列ベクトルは ''A''の'''固有ベクトル'''であり、対応する対角成分はその固有ベクトルに対応する'''固有値'''になっているのです。 行列 ''P'' が正則であることは、これらの固有ベクトルが線形独立である(= ''n''次元ベクトル空間の基底になっている)ことを意味します(「行列のランク」で習ったことを思い出しましょう)。 ここまでの議論は完全に逆向きにたどることができます。つまり、 '''行列''A''の固有ベクトルだけで ''n'' 次元ベクトル空間の基底が構成できる'''ならば、それら縦ベクトルを横に並べた行列 ''P'' は正則行列となり、 : <math> P^{-1} A P = D </math> が成り立ち、 ''D'' の対角成分には ''A'' の固有値が並ぶのです。 これが対角化できるためのひとつの必要十分条件です。同時に、実際に対角化を行うための手順にもなっています。 == 計算例 == 次の行列は対角化可能かどうか判断し、可能な場合は対角化しなさい。 :<math>A=\begin{pmatrix} 1& 2 & 0 \\ 0 & 3 & 0 \\ 2 & -4 & 2 \end{pmatrix}</math> 固有値と固有ベクトルを計算すると、 :<math> \lambda_1 = 3, \quad \lambda_2 = 2, \quad \lambda_3= 1 </math> :<math>v_1 = \begin{pmatrix} -1 \\ -1 \\ 2 \end{pmatrix}, \quad v_2 = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 1 \end{pmatrix}, \quad v_3 = \begin{pmatrix} -1 \\ 0 \\ 2 \end{pmatrix}</math> 固有ベクトルを並べた :<math>P= \begin{pmatrix} -1 & 0 & -1 \\ -1 & 0 & 0 \\ 2 & 1 & 2 \end{pmatrix}</math> の行列式は0でないため、これを使って'''対角化できます'''。実際に計算すると、 :<math>P^{-1}AP = \begin{pmatrix} 0 & -1 & 0 \\ 2 & 0 & 1 \\ -1 & 1 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 & 2 & 0 \\ 0 & 3 & 0 \\ 2 & -4 & 2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} -1 & 0 & -1 \\ -1 & 0 & 0 \\ 2 & 1 & 2 \end{pmatrix}</math> :<math>=\begin{pmatrix} 3 & 0 & 0 \\ 0 & 2 & 0 \\ 0 & 0 & 1\end{pmatrix}</math> [[カテゴリ:線形代数学]]
線型代数学/行列の対角化
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報