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{{sakujo|一般力学/ベクトル・一般力学/ベクトルの加法・一般力学/ベクトルの乗法}} <div id="ベクトル"> <strong>§1 ベクトル</strong> 物理学において諸種の量の間の関係を数量的に取り扱うためには,これらの量を <span style="text-decoration: underline;">数学的量</span> を以って代表させる必要がある. その中最も簡単なものは,適当な単位を定めることにより <span style="text-decoration: underline;">一つの実数を以って代表し得る</span> もので,例えば質量,電荷の如きものである. 然るに速度,力のようなものは,その大きさを表す数値のほかに,方向及び向きを併せて指定することを要する. このような量を表すに適したものは[[w:%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E7%A9%BA%E9%96%93|ユークリッド空間]]における <span style="text-decoration: underline;">向きを持った線分</span> である. <div id="ベクトル量"> 向きを持った線分のことを <strong>ベクトル</strong>,[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]で表されるような量を <strong>ベクトル量</strong> と呼ぶ.<ref> この定義はやや広すぎるので[[一般力学/ベクトルの加法|§2]]に至って更にこれを精密化することにする. </ref> <div id="スカラー量"> これに対して一つの実数で表される量を<strong>スカラー量</strong>という. ここでは[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]を表す文字として太文字 <math>\mathbf{v}, \mathbf{A}, \mathbf{B}</math> 等を用いる.<ref> このほかドイツ文字 <math>\mathfrak{v}, \mathfrak{A}, \mathfrak{B}</math>,あるいは <math>\vec{v}, \vec{A}, \vec{B}</math> 等の記号が用いられている. </ref> これらの文字は上述の幾何学図形を表す記号であるから,数を表す文字 <math>v, A, B</math> と混同してはならない. 二点 <math>\mathrm{A}, \mathrm{B}</math> を結ぶ線分で <math>\mathrm{A}</math> から <math>\mathrm{B}</math> への向きを有する[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]を, <math>\mathrm{A}</math> から <math>\mathrm{B}</math> へ向けた矢印をつけた線分で表し,これを <math>\vec{\mathrm{A}\mathrm{B}}</math> と記し, <math>\mathrm{A}</math> を起点,<math>\mathrm{B}</math> を終点と称する. かように具体的に[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]を与えるには二点を要するが, 我々は <span style="text-decoration: underline;">平行で,長さ及び向きの等しい[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]を同値なものとして区別しないこととする</span>. 従って起点 <math>\mathrm{A}</math> の位置が空間の何処にあるかは問題にしない. 同値な二つの[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\mathbf{A}, \mathbf{B}</math> は相等しいといい,<math>\mathbf{A} = \mathbf{B}</math> と記す. <div id="ベクトルの大きさ"> <!-- --> <div id="ベクトルの絶対値"> <!-- --> [[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\mathbf{v} = \vec{\mathrm{A}\mathrm{B}}</math> の長さ <math>\overline{\mathrm{A}\mathrm{B}}</math> を <math>\mathbf{v}</math> の <strong>大きさ</strong> 或いは <strong>絶対値</strong> といい, これを <math>|\mathbf{v}|</math>,または単に <math>v</math> で表す. <div id="ベクトルの方向"> <div id="ベクトルの向き"> 直線 <math>\mathrm{A}\mathrm{B}</math> の方向を <math>\mathbf{v}</math> の <strong>方向</strong>, <math>\mathrm{A} \to \mathrm{B}</math> の向きを <math>\mathbf{v}</math> の<strong>向き</strong>と呼ぶ. [[一般力学/ベクトル#ベクトルの同値|前述の同値の定義により起点の位置は問題にならない]]から, [[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]は[[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]],[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]], [[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]を与えれば一義的に決まる. これを具体化する線分は無数にあるわけであるが, その中の一つ――例えば固定点 <math>\mathrm{O}</math> を起点とするもの――を同値の総ての[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]の代表として考えれば別に不便はない. 以上は[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]の幾何学的表現方法であるが,解析的取り扱いにはこれを数を以って表すことが必要である. そのため空間に固定した[[w:%E7%9B%B4%E4%BA%A4%E5%BA%A7%E6%A8%99%E7%B3%BB|直交座標系]] <math>\mathrm{O}_{xyz}</math> を取り, <math>\mathrm{O}</math> を起点として <math>\mathbf{v}</math> を表す[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\vec{\mathrm{O}\mathrm{P}}</math> を作り, <math>\mathrm{P}</math> の座標を <math>(v_x, v_y, v_z)</math> とする. 即ち <math>v_x = \mathrm{OA}, v_y = \mathrm{OB}, v_z = \mathrm{OC}</math> はそれぞれ 線分 <math>\mathrm{OP}</math> の <math>x</math> 軸, <math>y</math> 軸, <math>z</math> 軸上への投射で, 点 <math>\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C}</math> が座標軸の正負の側にあるに従って、それぞれ正負の符号を持った実数である. [[File:Example.jpg|border|]] <div id="ベクトルの成分"> [[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\mathbf{v}</math> が与えられればこの三つの数が一義的に定まり, 逆に三つの数の組 <math>(v_x, v_y, v_z)</math> が与えられれば,これらを <math>x</math> 軸, <math>y</math> 軸,<math>z</math> 軸への射影とするベクトルが定まることは明らかである. 故に[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]は<span style="text-decoration: underline;">三つの実数の組</span>により定められる量であるということができる. <math>v_x, v_y, v_z</math> をそれぞれ[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]の <strong><math>x</math> 成分, <math>y</math> 成分,<math>z</math> 成分</strong>と呼ぶ. [[一般力学/ベクトル#ベクトルの成分|成分]]を用いれば,[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\mathbf{v}</math> の[[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]]は {{一般力学/equation|<math>|\mathbf{v}| = v = \sqrt{v_x^2 + v_y^2 + v_z^2}</math>|tag=(1.1)|label=eq:1.1}} で与えられる. <div id="方向余弦"> <math>\mathbf{v}</math> の[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]]及び [[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]を表すのに <math>\vec{\mathrm{O}\mathrm{P}}</math> が <math>x</math> 軸, <math>y</math> 軸,<math>z</math> 軸の正の向きとなす角の余弦(即ち方向余弦)<math>\lambda, \mu, \nu</math> を用いる: {{一般力学/equation|<math>\lambda = \frac{v_x}{v}, \quad \mu = \frac{v_y}{v}, \quad \nu = \frac{v_z}{v}</math>|tag=(1.2)|label=eq:1.2}} [[一般力学/ベクトル#eq1.1|(1.1)]] および [[一般力学/ベクトル#eq1.2|(1.2)]] から方向余弦 <math>\lambda, \mu, \nu</math> に対するよく知られた恒等式 {{一般力学/equation|<math>\lambda^2 + \mu^2 + \nu^2 = 1</math>|tag=(1.3)|label=eq:1.3}} を得る. <div id="単位ベクトル"> [[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]]が <math>1</math> なる[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\mathbf{e}</math> を <strong>単位ベクトル</strong>という. <span style="text-decoration: underline;">その[[一般力学/ベクトル#ベクトルの成分|成分]]は <math>\mathbf{e}</math> の方向余弦 <math>\lambda, \mu, \nu</math> である.</span> <math>\mathbf{A} = \mathbf{B}</math> なるときには,それらの[[一般力学/ベクトル#ベクトルの成分|成分]]の間に {{一般力学/equation|<math>A_x = B_x, \quad A_y = B_y, \quad A_z = B_z</math>|tag=(1.4)|label=eq:1.4}} なる関係がある.即ち一つの[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]方程式 <math>\mathbf{A} = \mathbf{B}</math> は(数の間に成り立つ)この三つの方程式と同等である. <math>e</math> を一つの実数とし,<math>e\mathbf{v}</math> なる[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]は,[[一般力学/ベクトル#ベクトルの成分|成分]]が {{一般力学/equation|<math>ev_x, \quad ev_y, \quad ev_z</math>|tag=(1.5)|label=eq:1.5}} なる[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]と定義される.その[[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]]は,[[一般力学/ベクトル#eq:1.4|(1.4)]]により, {{一般力学/equation|<math>|e|\sqrt{v_x^2 + v_y^2 + v_z^2} = |e|v</math>}} [[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]]及び[[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]は,[[一般力学/ベクトル#eq:1.2|(1.2)]]により, {{一般力学/equation|<math>\frac{ev_x}{|e|v} = \pm \frac{v_x}{v} = \pm\lambda, \quad \frac{ev_y}{|e|v} = \pm \frac{v_y}{v} = \pm\mu, \quad \frac{ev_z}{|e|v} = \pm \frac{v_z}{v} = \pm \nu</math>}}. ただし復号は <math>e>0</math> ならば <math>+</math>,<math>e<0</math> ならば <math>-</math> をとる. よって <math>e\mathbf{v}</math> は[[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]]は <math>|e|v</math>,[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]]は <math>\mathbf{v}</math> に等しく, <math>e>0</math> ならば <math>\mathbf{v}</math> と同じ,<math>e<0</math> ならば <math>\mathbf{v}</math> と反対の[[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]を有する[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]である. <math>\mathbf{v}</math> と同じ[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]],[[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]を有する[[一般力学/ベクトル#単位ベクトル|単位ベクトル]] (これを<ins><math>\mathbf{v}</math> の[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]]の[[一般力学/ベクトル#単位ベクトル|単位ベクトル]]</ins>と呼ぶ.) を <math>\mathbf{v_0}</math> とすれば,<math>\mathbf{v}</math> は次の形に書かれる: {{一般力学/equation|<math>\mathbf{v} = v\mathbf{v_0}</math>|tag=(1.6)|label=eq:1.6}} <math>v</math> は[[一般力学/ベクトル#ベクトルの大きさ|大きさ]]を,<math>\mathbf{v_0}</math> は[[一般力学/ベクトル#ベクトルの方向|方向]]及び[[一般力学/ベクトル#ベクトルの向き|向き]]を表す. <div id="位置ベクトル"> [[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]及び[[一般力学/ベクトル#ベクトル量|ベクトル量]]の例 (i)<math>\quad</math><strong>位置ベクトル</strong><math>\quad</math> 空間の一点 <math>\mathrm{P}</math> を定めるのに, 定点 <math>\mathrm{O}</math> から <math>\mathrm{P}</math> へ引いた[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]] <math>\vec{\mathrm{O}\mathrm{P}}</math> を以ってすることができる.これを点 <math>\mathrm{P}</math> の<strong>位置ベクトル</strong>と呼び, 通常 <math>\mathbf{r}</math> と記す. <math>\mathrm{O}</math> を原点とする座標系への <ins><math>\mathbf{r}</math> の成分は <math>\mathrm{P}</math> の座標 <math>x, y, z</math> である.</ins> 故に <math>|\mathbf{r}| = r = \sqrt{x^2 + y^2 + z^2}</math>. <div id="一点に作用するベクトル"> <div id="束縛ベクトル"> <div id="自由ベクトル"> この例では[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]<math>\mathbf{r}</math> の起点は常に定点 <math>\mathrm{O}</math> に取らなければならないので, <math>\mathrm{P}</math> の位置は[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]<math>\mathbf{r}</math> の外に点 <math>\mathrm{0}</math> を指定しなければ定まらない. かように起点を指定した[[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]を<strong>一点に作用するベクトル</strong>或いは<strong>束縛ベクトル</strong>と呼び, これに対して同値のものを起点(あるいは作用点)の如何によって区別しないものを<strong>自由ベクトル</strong>と称する. [[一般力学/ベクトル#束縛ベクトル|束縛ベクトル]]は起点(或いは作用点)<math>\mathrm{0}</math> と <math>\mathbf{r}</math> を与えて始めて定まるものであるが, [[一般力学/ベクトル#位置ベクトル|位置ベクトル]]のように作用点がいつも定まっているものでは一々これを記載する必要はない. <div id="平面積"> <div id="代表ベクトル"> 例(ii)<math>\quad</math><strong>平面積</strong><math>\quad</math> 空間において,任意の方向に向いた平面の部分があるとき,この平面の表裏を定めればその表側(正の側)にその部分の面積 <math>\mathrm{S}</math> に等しい長さの [[一般力学/ベクトル#ベクトル|ベクトル]]<math>\mathbf{S}</math> を平面に垂直にたてて,<math>\mathbf{S}</math> によりこの平面積の大きさおよび空間における方位を代表させることができる. 平面の部分の表側は,その境界を回る向きが指定されれば、その向きに右ネジをまわしたときネジの進む向きとして定められる. [[File:Example.jpg|border|]] <references /> {{DEFAULTSORT:いつはんりきかくへくとる}} [[カテゴリ:一般力学|へくとる]] [[Category:ベクトル]]
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